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プロテインの吸収時間は?

プロテインの吸収時間は?
種類や飲む時間帯ごとに解説

プロテインの吸収時間は種類や飲む時間帯によって異なります。ご自身の目的に応じて適切にプロテインを選び、正しく飲むことが大切です。この記事では、プロテインの吸収時間をテーマに、種類や飲む時間帯ごとの吸収時間や飲むときの注意点などを詳しく解説します。

プロテインの種類によって吸収時間が変わる

プロテインの主な種類とそれぞれの吸収スピード、原料、タンパク質の種類は以下のとおりです。

ホエイプロテイン ソイプロテイン カゼインプロテイン
原料 牛乳 大豆 牛乳
タンパク質の種類 動物性タンパク質 植物性タンパク質 動物性タンパク質
吸収スピード 1~2時間 5~6時間 7~8時間

プロテインの種類別に、吸収スピードについて詳しく見ていきましょう。

ホエイプロテイン

ホエイプロテインは、摂取後1~2時間で吸収されます。アミノ酸に分解されて血液によって全身に行き渡り、筋肉へと素早く届きます。食品では乳製品に含まれていて、牛乳やヨーグルトをはじめ一度の食事でたくさんの量を取り入れやすいため、効率的に摂取できます。

ソイプロテイン

ソイプロテインは、カゼインプロテインと同様に、摂取してから体内に吸収されるまでに時間がかかります。摂取後5~6時間で吸収されるため、すぐにプロテインを補給したい場合には不向きです。また、植物性タンパク質を含むため、動物性タンパク質とのバランスに考慮する必要があります。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインは、吸収に7~8時間程度と他のプロテインよりも長い時間がかかります。また、成長期には欠かせないカルシウムをはじめとするさまざまな物質と密接に結びつくことも特徴です。カゼインプロテインは結びついた物質をゆっくり吸収するため、体内への吸収時間も長くなります。

プロテインの吸収スピードは飲む時間帯でも変わる

プロテインの吸収スピードは、飲むタイミングも影響します。飲む時間帯と吸収スピードの関係について詳しく見ていきましょう。

就寝前は吸収スピードが速い

就寝前にプロテインを摂取すると、タンパク質の吸収スピードが速まります。その理由は、睡眠中に分泌される成長ホルモンがタンパク質の吸収を促進する役割を果たすためです。成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、体の各機能を調整し、筋肉の成長にも影響を与えます。筋肉の合成や修復を促したい場合は、就寝前にプロテインを摂取しましょう。プロテインの吸収時間については、こちらの記事で詳しく解説しています。

就寝の30分~1時間前がおすすめ

プロテインは、就寝の30分から1時間前に飲むのが最もおすすめです。プロテインは他の食品と比べて栄養素が濃縮されています。特に胃腸が敏感な人は、就寝後の不快感を避けるために寝る30分~1時間前に飲む方が良いでしょう。

また、成長ホルモンの分泌は就寝後30分から3時間後がピークに達すると言われています。したがって、就寝前の30分から1時間前にプロテインを摂ることで、成長ホルモンのピーク時にタンパク質が体に吸収されやすくなるでしょう。

朝から運動する場合は起床後に飲むのもあり

睡眠中は体外から栄養を摂取できません。眠る前にプロテインを摂取したとしても、朝起きたときには血液中のアミノ酸が失われている状態になります。そのため、起床直後にプロテインで良質なタンパク質と水分を速やかに摂取することをおすすめします。筋肉を増強するためには、体内にタンパク質が常にある状態にするのが好ましいとされています。また、朝のトレーニングやランニングを始める前にプロテインを摂取しておくことで、効果が現れやすくなるでしょう。

プロテインの運動前の摂取については、こちらの記事で詳しく解説しています。

間食してタンパク質不足を防ぐ

筋肥大を目的にトレーニングをしている場合は、規則正しく食事を取り、なるべく体内のタンパク質が不足しないようにすることをおすすめします。仕事をしている時間が長くなることで、食事の間が空いてしまったり、タイミングが不規則になったりする場合も少なくありません。間食としてプロテインを飲めば、たとえ昼食をとれなくてもタンパク質を摂取できます。間食の場合、体内でタンパク質が枯渇するのを防ぐことが目的のため、吸収スピードにこだわりすぎる必要はありません。

プロテインを摂取する際の注意点

プロテインは、飲めば飲むほどに良いわけではありません。次の注意点を押さえて正しく飲みましょう。

カロリー過多に気をつける

プロテインにはカロリーが含まれています。摂取するプロテインの種類や量によって、日々の総カロリー摂取量が増加する可能性があります。これが続くと、カロリー過多となり、体重が増加するリスクが高まります。

プロテインを摂取する際には、他の栄養素とのバランスを考慮することが大切です。食事全体でバランスの取れたタンパク質、炭水化物、脂質を摂ることが健康的な体重管理に役立ちます。プロテインを多量に摂取する場合は、食生活が乱れて他の栄養素が不足する可能性があります。食事中心で栄養バランスを考えることが大切であり、サプリメントは食事補完の手段として適切に使用するべきです。

タンパク質の吸収には限界がある

体内で新しいタンパク質を合成する速度には制限があります。この速度は個人によって異なりますが、通常は食事で摂取したタンパク質をすべて吸収するのは難しいとされています。

タンパク質は体内のさまざまな部位や組織に分配されます。筋肉、臓器、骨、皮膚など、多くの組織がタンパク質を必要とするため、一つの組織に大量のタンパク質が供給されるわけではありません。

プロテインを飲めば飲むほどに筋肉が増強されるわけではないことに注意が必要です。

プロテインの適切な摂取量の目安

それでは、プロテインはどの程度の量を飲むべきなのか、詳しく見ていきましょう。

1回につき1食分を目安に摂る

プロテインは、1回につき1食分を摂取することが望ましいとされています。通常の食事と組み合わせてバランスの取れた食生活を維持しましょう。プロテインの1回の量については、こちらの記事で詳しく解説しています。

必要なタンパク質量は年齢や性別で異なる

必要なタンパク質量は個人の年齢や性別によって異なるため、ご自身のタンパク質の摂取量を確認し、バランスの取れた食事を心がけましょう。例えば、厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18~29歳男性の1日のタンパク質の推奨摂取量は65gです。

まとめ

プロテインの吸収時間はプロテインの種類によって異なります。また飲むタイミングによって体への吸収スピードが変わってくるため、摂取する時間帯も気にかけることが大切です。ご自身に必要なタンパク質量に応じて、足りない分をプロテインで補うようにしましょう。

本記事の監修者

医学博士・永田孝行

一般社団法人日本ダイエットスペシャリスト協会理事長
健康運動指導士

生活習慣病予防と改善の為の食事療法としてGI値に着目し、低インシュリンダイエットを提唱。
主な活動として、各健康保険組合・企業・各都道府県での講演活動、雑誌の指導・監修、テレビ、ラジオ、新聞などの取材も多数受けている。

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