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豆乳で割っても良い?

プロテインは豆乳で割っても良い?
メリットやデメリット、注意点を解説

水や牛乳で溶かして飲むだけで、手軽にタンパク質を摂取できるプロテインですが「豆乳で割っても良いのか」と気になっている人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、プロテインを豆乳で割るメリットやデメリット、注意点を解説します。豆乳の種類ごとの特徴や、豆乳で割るのに適したプロテインの種類なども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

プロテインは豆乳で割っても良い?

プロテインの一般的な摂取方法は「水や牛乳で割って飲む」というものです。しかし、プロテインを割る飲み物に厳密な決まりはないため、豆乳で割って飲んでも問題はありません。市販のプロテインは、水や牛乳で割って飲むことを前提に開発されているものが多いため、製品によっては豆乳との混ざり具合が悪い可能性があります。そのため、製品ごとの豆乳との相性を見ながら、豆乳割りを試してみるのがおすすめです。

プロテインを豆乳で割るメリット

プロテインを豆乳で割ると、以下のようなメリットが得られます。

豆乳に含まれる栄養素を摂取できる

豆乳には、タンパク質のほかに、大豆イソフラボンや大豆サポニン、レシチン、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれています。とくに、大豆イソフラボンや大豆サポニンは、牛乳には含まれていない大豆由来製品独自の栄養素です。

大豆イソフラボンには、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きがあります。エストロゲンが減少する閉経後などの女性が大豆イソフラボンを摂取すると、骨粗しょう症の予防・改善に効果があると考えられています。また、大豆サポニンには、脂肪蓄積の予防や動脈硬化・糖尿病の予防作用があるホルモン(アディポネクチン)の分泌促進の働きがあります。

プロテインを豆乳で割ることによって、タンパク質に加えて、こうした豆乳独自の栄養素も手軽に摂取できます。

水や牛乳とは異なる風味を楽しめる

日ごろから水や牛乳でプロテインを割って摂取している人であれば、プロテインの味や風味に飽きが来てしまうこともあります。豆乳を取り入れることで、水や牛乳で割ったときとは異なる味や風味を楽しめ、プロテインの飲み方の幅も広がるでしょう。

プロテインを豆乳で割るデメリット

効率的に栄養を摂取でき、豆乳ならではの風味も楽しめるプロテインの豆乳割りですが、以下のようなデメリットも理解しておくことが大切です。

過剰摂取になるリスクがある

日本人の食生活における日常的な大豆イソフラボンの摂取目安量の上限は70~75mg/日です。製品によっても異なりますが、豆乳100mLに含まれる大豆イソフラボンの量は12~22.6mgだという調査結果があります。そのため、プロテインを豆乳で割って頻繁に摂取していると、大豆イソフラボンの摂取量が目安量の上限を超えてしまう可能性があるのです。

また、プロテインを水で割ったときと比較して、豆乳で割った場合は、摂取エネルギーも増えてしまいます。過剰なエネルギーの摂取は、体重増加につながる可能性もあるため、プロテインを豆乳で割る際は、栄養やエネルギーの摂取量に注意しましょう。

コストパフォーマンスが悪くなる

一般的に豆乳は、同量の水や牛乳よりもコストが高くなります。そのため、豆乳を使用した場合、水や牛乳で割って飲む場合よりも、プロテイン1杯当たりのコストも高くなります。なるべく費用を抑えてプロテインを摂取したい人にとっては、豆乳の価格をデメリットに感じることもあるでしょう。

豆乳は種類ごとに栄養成分が異なる

豆乳は原材料や大豆固形分の割合、タンパク質含有率などをもとに、JAS規格で「無調整豆乳」「調製豆乳」「豆乳飲料」の3種類に分けられています。それぞれに栄養成分や風味が異なるため、種類ごとの特徴を理解したうえで、プロテインとの組み合わせを考えましょう。

無調整豆乳

無調整豆乳とは、原材料が「水」と「大豆」のみの豆乳で、大豆固形分が8%以上(大豆タンパク質換算3.5%以上)のものを指します。無調整豆乳は、原材料がシンプルなので豆乳本来の味が楽しめるのが特徴です。

調製豆乳

調製豆乳とは、無調整豆乳に塩や砂糖などを加えて味を調え、飲みやすくしたものです。大豆固形分は6%以上(大豆タンパク質換算2.8 %以上)で、無調整豆乳よりも飲み口もさらりとしています。

豆乳飲料

豆乳飲料は、調製豆乳に果汁やフレーバーをプラスしたものです。コーヒー風味やバニラ風味など、さまざまな味の豆乳飲料が販売されています。大豆固形分は2%以上(大豆タンパク質換算1.7%以上)となっており、さらりとした口あたりです。

豆乳の種類ごとの栄養成分比較

豆乳は種類ごとにエネルギーやタンパク質量、脂質量が異なるため、プロテインと合わせる場合は目的に応じて適した種類の豆乳を選ぶことが大切です。100gあたりの栄養成分量を比較すると、以下のようになります。

無調整豆乳 調製豆乳 豆乳飲料 牛乳
エネルギー 43kcal 61kcal 57kcal 61kcal
タンパク質 3.6g 3.2g 2.2g 3.3g
炭水化物 2.3g 4.8g 7.8g 4.8g
食物繊維 0.9g 1.1g 1.0g (0g)
脂質 2.8g 3.6g 2.2g 3.8g

例えば、タンパク質の摂取量を重視するのであれば、タンパク質量の多い無調整豆乳がおすすめです。また、調製豆乳や豆乳飲料は加糖されているため、カロリーが高くなりがちです。摂取エネルギーを控えたいなら、無調整豆乳を選ぶのが良いでしょう。それに対して、飲みやすさを重視したいのであれば、口あたりの良い調製豆乳や豆乳飲料を選択するという方法もあります。

豆乳で割るのに適したプロテインは?

プロテインは、原料ごとに「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」の3種類があります。

プロテインの種類 原料 特徴
ホエイプロテイン 牛乳
  • 動物性プロテイン
  • BCAAが豊富
  • 吸収速度が速い
ガゼインプロテイン 牛乳
  • 動物性プロテイン
  • 吸収速度がゆるやか
  • 腹もちが良い
ソイプロテイン 大豆
  • 植物性プロテイン
  • 吸収速度がゆるやか
  • 腹もちが良い

豆乳割りをする際は、どのタイプのプロテインを選んでも問題ありません。ただし、プロテインに含まれるタンパク質のアミノ酸組成は、動物性タンパク質と植物性タンパク質とで異なります。より幅広いアミノ酸組成のタンパク質を摂取するためには、植物由来の豆乳と動物性タンパク質であるホエイプロテインの組み合わせがおすすめです。

プロテインを豆乳で割る際の注意点

豆乳やプロテインは、タンパク質を手軽に摂取できる食品ですが、健康的な体づくりのためには、まずは栄養バランスの良い食事を心がけることが重要です。バランスの良い食事とは「主食」「主菜」「副菜」を意識した献立を中心に「牛乳・乳製品」「果物」をプラスして、栄養バランスを整えたものです。

バランスの良い食事を意識したうえで、ライフスタイルや運動習慣に合わせて、プロテインの豆乳割りを上手に活用しましょう。

まとめ

プロテインを豆乳で飲むと、豆乳に含まれるタンパク質や大豆イソフラボンなどの栄養素を一緒に摂取できるというメリットがあります。水や牛乳で割ったときとは異なる風味も楽しめるため、飲み方のバリエーションが増えて、飽きずにプロテインの摂取を続けられるでしょう。ただし、プロテインで豆乳を割る際は、エネルギーや栄養の過剰摂取には注意が必要です。手軽なタンパク質補給の方法としてプロテインの豆乳割りはおすすめですが、健康的な体づくりを目指したい人は、まずはバランスの取れた食事をとることを意識することが大切です。

本記事の監修者

医学博士・永田孝行

一般社団法人日本ダイエットスペシャリスト協会理事長
健康運動指導士

生活習慣病予防と改善の為の食事療法としてGI値に着目し、低インシュリンダイエットを提唱。
主な活動として、各健康保険組合・企業・各都道府県での講演活動、雑誌の指導・監修、テレビ、ラジオ、新聞などの取材も多数受けている。

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