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タンパク質は太るって本当?

タンパク質は太るって本当?
ダイエット&ボディメイクにおける注意点

ダイエットやボディメイクのためには、タンパク質を積極的に摂取することが大切です。しかし、タンパク質を摂取しすぎると、かえって逆効果になってしまう可能性もあります。そこで今回は、タンパク質の適正な摂取量を知る方法や、ダイエットやボディメイクに取り入れる際の注意点を解説します。

タンパク質は太るって本当?

タンパク質は三大栄養素のひとつであり、私たち人間にとってなくてはならない栄養素です。タンパク質が直接的に「太る原因」になることはほとんどありませんが、あまりにも過剰に摂取しすぎると、かえって体脂肪の蓄積につながる可能性があります。その理由は、主に以下の3つです。

摂取カロリーが増える

タンパク質はダイエットやトレーニングを頑張る人に人気があるため、「タンパク質=ヘルシー」というイメージをお持ちの方も少なくありません。

しかし、タンパク質は1gあたり4kcalの熱量を産生します。トレーニングやダイエットのためとはいえ、タンパク質を際限なく摂取すると、当然のごとく摂取カロリーも増えてしまいます。

脂質の摂取量が増える

肉や魚など、タンパク質が豊富な食材には高脂質なものが多くあります。タンパク質の摂取量を増やそうとそれらの食材ばかり口にしていると、同時に脂質の摂取量が増えてしまう場合もあるでしょう。活動量より多くの脂質や糖質(エネルギーとなるもの)を摂取すると、余分なものとして体に蓄積されてしまいます。美しいスタイルやかっこいい肉体を目指すなら、高タンパク・低脂質な食材を選ぶのがおすすめです。

無理な置き換えダイエットによるリバウンド

タンパク質を効率的に摂取する方法として、プロテインのサプリメントを選ぶ人は多いでしょう。また、朝食や夕食をプロテインに置き換える「置き換えダイエット」も人気を集めています。

しかし、無理な置き換えダイエットはストレスのもと。我慢していた反動でつい食べすぎてしまい、リバウンドを招くケースも少なくありません。

タンパク質不足も太る原因になる

タンパク質の過剰摂取は控えるべきですが、タンパク質の不足もダイエット失敗の原因になり得ます。

タンパク質は、筋肉や内臓のなど、私たちの体をつくる材料です。タンパク質が不足すると、筋肉の材料が減り、全身の筋肉量が低下しやすくなります。体内の筋肉量は基礎代謝と密接な関わりがあり、筋肉量が低下すると基礎代謝の低下につながる恐れがあります。

筋肉増量による基礎代謝量のアップ効果はそれほど多いわけではないものの、5年、10年と筋肉量が低下した状態が続いていけば、やがて大きな差となって現れるでしょう。

タンパク質の適切な摂取量

タンパク質の推奨摂取量は、18~64歳の男性は1日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は1日50gとされています。また、1日の摂取エネルギーから計算することも可能です。厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準」によると、1日に必要なたんぱく質は、18~49歳は摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%が望ましいとされています。

たとえば、40歳女性(1日の摂取カロリー1,800kcal)の場合、1日に必要なタンパク質は234~360kcal分になります。タンパク質は1g=4kcalなので、グラム換算では1日58.5~90gと計算できます。これはあくまでも目安であり、筋肉増強に励むトレーニーやアスリートの場合にはさらに多くのタンパク質を必要とする説もあります。

ISSN(国際スポーツ栄養学会)が発表している論文では、筋肉増強や維持のために必要なタンパク質量は体重1kgあたり1.4~2.0gとされています。体重60kgの人なら、1日84~120gのタンパク質が必要となる計算です。

タンパク質を過不足なく摂取する方法

タンパク質はダイエットやボディメイクに欠かせない栄養素です。しかし、健康を維持するためには、タンパク質のみに注目せず、バランスの良い食事を心がけることが大切です。厚生労働省と農林水産省が共同作成した「食事バランスガイド」では、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つのカテゴリーごとに、「1日になにを、どの程度食べればよいか」の目安がまとめられています。まずは食事全体のバランスを考慮したうえで、栄養素を補うプラスαの方法としてプロテインを活用しましょう。

プロテインを使ったダイエットのポイント

ダイエットにプロテインを取り入れる際は、以下のポイントにご注意ください。

プロテインを割るドリンクのカロリーにも注意

プロテインやサプリメントは、粉末状になったものをドリンクで割るタイプが主流となっています。粉末を割るドリンクは、水や牛乳、豆乳などが一般的です。牛乳や豆乳のほうが「飲みやすい」と感じる人もいるでしょう。しかし、飲みやすさだけでなく、ドリンクそのもののカロリーにも注意して選ぶことも大切です。

たとえば、コップ1杯分(200mL)の牛乳は122kcal、調製豆乳は122kcal、無調整豆乳は86kcalです。プロテインを1日2回飲むとすると、水と牛乳または調製豆乳では摂取カロリーに244kcalの差が生じます。

適度な運動を欠かさない

健康的に痩せるためには、食生活だけでなく運動習慣を見直すことが大切です。プロテインを飲むだけではなく、余分な脂肪を減らし、筋肉を増強できるような運動を取り入れましょう。たとえば、内臓脂肪を減らす目的なら、週10メッツ・時以上の有酸素運動が適していると考えられています。

タンパク質をおいしく摂取するおすすめレシピ集

最後に高タンパク・低脂質な食材を使ったおすすめレシピを2つ紹介します。

しっとり炭酸サラダチキン

【材料】

  • 鶏むね肉 1枚(約250~300g)
  • 水 300mL
  • お好みの野菜(レタス、ブロッコリー、ミニトマト、紫たまねぎなど) 適量

(A)

  • 12ヶ月の食卓 塩 小さじ1/2
  • エサンテ オーガニックシュガー 小さじ1/2
  • すりおろしにんにく 小さじ1/2
  • 炭酸水 1/2カップ(100mL)

【作り方】

  • 鶏むね肉の皮を取り除き、フォークで30~40カ所刺す。ポリ袋に(A)と鶏むね肉を入れて揉み込む。空気を抜いて密閉させ、冷蔵庫で1時間~一晩寝かせる。※漬け込む時間が長い方がより柔らかくなります。
  • 小ソースパンに袋ごと鶏むね肉を入れて水を加え、フタをしてIR7(中火)加熱する。沸騰したら、IR保温65℃(とろ火)で30分加熱する。
  • 加熱後、上下を返し、再びフタをしてそのまま粗熱をとる。
  • 袋から鶏むね肉を取り出し、食べやすい大きさに切り分ける。お好みの野菜を添えた器に盛り付ける。

オールプラントで作るふわふわお豆腐つくね

【材料】

  • 鶏ひき肉 200g
  • 絹ごし豆腐 100g
  • エサンテ™ セサミオイルE 大さじ1/2
  • 青じそ(千切り) 2枚

(A)

  • ニュートリ プロテイン(オールプラント)™ 大さじ大盛り2(20g)
  • しょうが(すりおろし) 小さじ1
  • 12ヶ月の食卓™ 塩 少々
  • こしょう 少々

(B)

  • 12ヶ月の食卓™ 樽搾り醤油 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • エサンテ™ オーガニック シュガー 大さじ1/2

【作り方】

  • ボウルにひき肉を入れてよく練り混ぜ、絹ごし豆腐と(A)を加えて、さらに混ぜる。
  • 6~8等分に分け、丸く成形する。
  • 大フライパンをIR7(中火)で加熱し、水滴チェックをする。エサンテ™ セサミオイルEを入れてなじませたら、2を並べ、フタをして3分ほど焼く。焼き色がついたら裏返し、再度フタをして、さらに3分ほど加熱する。
  • 中まで火が通ったら、(B)を加え、煮絡めて器に盛り、青じそをのせる。

まとめ

筋肉の材料であるタンパク質は、ダイエットやボディメイクの強い味方です。ただし、タンパク質が豊富な食品には脂質が含まれることも多く、タンパク質自体にもカロリーがあります。タンパク質が豊富な食品やプロテイン・サプリメントを取り入れる際は、摂取カロリーや栄養バランスに注意することが大切です。

本記事の監修者

医学博士・永田孝行

一般社団法人日本ダイエットスペシャリスト協会理事長
健康運動指導士

生活習慣病予防と改善の為の食事療法としてGI値に着目し、低インシュリンダイエットを提唱。
主な活動として、各健康保険組合・企業・各都道府県での講演活動、雑誌の指導・監修、テレビ、ラジオ、新聞などの取材も多数受けている。

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